ZW3Dの説明(SOLIDWORKSとの比較)
ZW3Dはもともと米 Varimetrix社の開発していたVX CAD/CAMをベースに開発されています。
「OverDrive」という独自のモデリングカーネルを持ち点群・サーフェスに強いCADとして有名で日本の工作機メーカーも資本参加していました。しかしリーマンショックの影響で2010年に破綻します。ここで買収に名乗りを上げたのが中国ZWSOFT社でした。当時ZWSOFT社は米オートデスクが開発するAUTOCADの互換CADで成長していました。互換CAD市場はその後も成長し現在では世界で5社が2次元AUTOCADクローンを開発しています。
ZWSOFTは2次元CADに加え今後アジアでの成長が期待される3次元CADにも進出を考えていたところベストなタイミングでVX CAD/CAMの開発部隊・資産を手に入れました。
ネーミングを「ZW3D」と変えWindows準拠の3D-CADとして開発を強化して行きます。
アジアでは欧米製3D-CADの違法コピーが蔓延していましたが、経済成長とともに正規版が増えて来ています。その受け皿となっているのがZW3Dです。またアジアと同じく製造基地として成長する東ヨーロッパでもZW3Dは急激に売上を伸ばしています。
理由はその機能と価格のバランスが良いためです。
ミッドレンジCADとして一番世界で売れているのが仏ダッソー・システムズが販売するSOLIDWORKSです。このCADはもともと米製でモデリングカーネルも競合するSiemens PLMのParasolidを採用しています。なので開発元のダッソー・システムズは自社開発ハイエンドCADのCATIAとの二重開発を必要とされます。
3D-CADが成長産業であった時代では大企業・大規模アセンブリ開発にはCATIA、中規模事業者そこそこのアセンブリ開発にはSOLIDWORSという棲み分けが成り立ちました。しかし3D-CADが必要とされる事業所に行き渡った現在ではCAD単体では成長が望めない状況になっています。
そこでダッソー・システムズは開発の主体をミッドレンジという形状作成CADから解析・製造・資材調達などの製品開発プロセス全体にかかるアプリケーションとして上位版の「3D EXPERIENCE」と統合する方向に舵を切りました。これはある意味正しい方向です。二重開発を避けて1本化し、より高度なソフトウェアとして完成させていくのです。
そうなるとどうでしょうか?当然、機能アップされる対価として製品価格が上昇していきます。
もともとSOLIDWORKSは米PTC社のCREO(旧Pro/Enginnner)の対抗CADとして開発されてきた歴史がありましたが、ある時から機能追随をやめてしまいました。機能を上げるとどんどん自社内競合が起こる為です。(CATIA vs SOLIDWORKS) そこでSOLIDWORKSの名を冠した3D EXPERIENCEソフトを次々と別ソフトとして発売しました。これはユーザーにとって迷惑な話です。リーズナブルな価格で使いやすいCADとして導入したCADがいつの間にか高価格なハイエンドCADになっているのですから。しかしダッソー・システムズはこの方向で行く決定をしたようで毎年行われるSOLIDWORKS WORLDは来年度からSOLIDWORKSの名前が消えるようです。
2018年3月よりZW3Dの販売代理店となりましたが、紹介した皆様は一様に驚かれています。
ハイエンドCADに迫るサーフェス能力や点群からのサーフェス生成はSOLIDWORKSではできません。
できるだけ多くの方にこのCADを使ってもらえるように専用WEBページを作っています。
ぜひ評価版を使って体験してください。
http://www.zw3d-jp.com