私が使っているMODO701というソフトはSOLIDWORKS(プロフェッショナル以上)に付属する「PhotoView 360」の開発元と同じです。ですのでSOLIDWORKSとの相性がバツグンに

良いのです。

 

まずイラストレーターを使ってこのような花びらの画像を作成します。

 

それを、フォトショップに読み込んで少しガウスぼかしをかけます。

白く見える部分が飛び出してくるところと覚えてください。

グラデーションをかけているのは山型に飛び出させる為です。

 

SOLIDWORKSでドーム状に膨らむスイープサーフェスを作成します。

 

MODO701でSOLIDWORKSファイルをオープンします。MODOはSOLIDWORKSファイル

に保存されたテッセレーション解像度でそのまま開くことができます。

中間ファイルでのやりとりは必要ありません。

 

新しいメッシュを作り、四角い平面を作ります。この場合セグメントは15×15です。

 

スナッピングで「背景」コンストレインをかけてY方向にずらしていくと、平面が読み込んだ

ドーム面にピタッと吸着します。(両面・ベクトル方向)

 

新しいシェーダーを作り画像を読み込みます。

 

読み込んだ画像のエフェクト→ディフーズの色を右クリックします。

そしてディスプレースメントに変更します。

するとこのような「爆発モデル」が作成できます。

 

最初ちょっと驚きますが理由は、まっ白な部分が100%飛び出るようになって

いるからです。プロパティ→テクスチャーレイヤータブにある「不透明度」を

10%に落としてあげます。

するとこのように花びらが盛り上がった形状ができます。

 

このままですと、画像でのエフェクト効果だけで実際のポリゴンは変形していません。

ですので、実際にポリゴンを変形させるためメニューバーから

形状→フリーズでポリゴンに反映させます。この時SDSモードにしておかないと

変形せず、画像が消えてしまいます。フリーズ後にさらにSDSにします。

するとこのような滑らかな隆起した形状ができます。

 

MODOの中での利用であればこれでいいのですが、この曲面をSOLIDWORKSに

持っていきたいと思います。MODOの標準機能ではNurbs形式のデータ書き出しは

不可ですが、プラグインの「Power Sub-D Nurbs」を使えばIGES/STEP/SAT

ファイルの書き出しが可能となります。nPower良いお仕事してくれます。

これがSOLIDWORKSに読み込んだもの。この場合はSTEP変換しました。

SDSから書き出した曲面は曲率連続性を持っていますので滑らかで綺麗です。

 

注意する点は読み込んだ状態では単位系が「ユーザー定義」になっています。

必ず「MMGS」に変更しておきます。

 

Power Sub-D Nurbsが優れているのは細かい要素のサーフェスにならずに

1枚サーフェスに変換してくれるところです。

ハイエンドCGソフトの「Freeform」はボクセルモデリングで自由自在に形状コントロール

できますが、工業製品に使うためオートサーフェスで抽出したNurbs面にひと癖あります。

 

細切れサーフェスへ変換された場合、その境界が閉じていれば良いですが閉じていない

とサーフェス縫合に時間がとられます。

また、ギャップのあるサーフェスだとサーフェスの部分修正を迫られます。

 

 

適当なソリッドを作成します。

 

サーフェスカットを行い、フィレット付けして完成です。

大阪3Dプリンタービジネス研究会では簡単に3D形状を作成できないかとの

質問を多く受けます。

パラメトリックモデリングには経験・時間がかかりますので、このように画像を

ベースにモデリングできればより手軽にモデリングを始められると思います。

 

曲面の曲率が問題なければシェル化できますので、工業製品のモデリングにも

応用できる手法です。

 

もちろんMODOで反対側に陥没させればネガ形状にも変更できます、

お試しください。