SOLIDWORK用サーフェスプラグイン「GW3Dfeatures」

国内総代理店

株式会社テクノソリューションズ

http://www.t-sol.co.jp/index.html

GW3Dfeaturesとは米CAD/CAM Components, Inc.(3ci)が開発したSOLIDWORKS

用 サーフェスアドインソフトです。元マクドネル・ダグラス社の技術者が引退後、

仲間と始めたサーフェスモデリング専門のソフトハウスが3ci でアメリカのサンディエゴ

近郊にあります。

SOLIDWORKSのモデリングカーネルParasolidをベースにサーフェスを構築しているのでGW3DfeaturesがインストールされていないSOLIDWORKSで開いた際でもジオメトリの

破綻はおきません。 (その場合、履歴は編集不可となります)


あまりにも計算が複雑な形状はSOLIDWORKSの標準サーフェス機能と同様にエラーを起

こす場合があります。 モデリングアルゴリズムは公開されてませんが、API経由のマクロ

機能により作動しているようで、 メモリー不具合がシステム内で起こった際には再編集

できません。ただし、システムの再起動で問題なく 回復できます。低価格でありながら、

多くのサーフェス機能を拡張できるようになるので、コストパフォーマンス が高いです。

 

特筆すべきは、

1.カーブコマンドの「オフセットカーブ」

2.カーブコマンドの「ブレンドカーブ」

3.サーフェスコマンドの「チューブサーフェス」

4.サーフェスコマンドの「ブレンドサーフェス」

5.サーフェスコマンドの「コニックサーフェス」

です。

 

1のオフセットカーブを0mm指定することで複合カーブの「近似」が行えます。

近似とはカーブとカーブを2階微分で接合する機能です。

 

SOLIDWORKS標準の複合カーブはカーブとカーブ、サーフェスのエンジとエッジを「正確」

に接続することが可能です。正確ですので、カーブ間の接線性はあくまでも「正接」です。

 

GW3Dのオフセットカーブはカーブとカーブを2階微分で接合しますので、1本化された

「曲率連続のスプラインカーブ」が簡単に作成できます。サーフェスのエッジカーブの

接続には注意して使用しないと面の連続性に影響しますが、基本サーフェスを作成する

段階で使うととても有効です。

(追記)

SOLIDWORKS2013ではスケッチャーの中に「フィットスプライン」が追加されました。

これはGW3Dと同じく曲率連続でカーブをつなげてくれます、しかし3D空間のカーブを

つなぐことは不可ですからその場合はGW3Dのブレンド・オフセットカーブ必須です。

あと直角に折れる直線の角にフィレットを付けたようなスケッチの場合、円弧部分の曲率に

問題が出ます。限定した形状でしか使うことができません。

 

2のブレンドカーブは既存のカーブとカーブ、サーフェスのエッジとエッジ、カーブとエッジ

など、とにかく要素の端点と端点を簡単にG2連続・G3連続カーブでつなげてくれます。

 

SOLIDWORKS標準機能では、3Dスケッチを駆使すれば3次元空間にカーブを作成できます

が思うままにコントロールすることは困難です。この機能と1のオフセットカーブを組み合わ

せて使うと、 円弧+G3連続カーブ+円弧+G3連続カーブ+円弧というように個別のスケッチ

を組み合わせて1本の スプラインカーブとして扱えます。 円弧ですので端点拘束寸法、

円弧寸法など定義できます。

 

このブレンドカーブとオフセットカーブを組み合わせて使うテクニックを使えば、

スプラインカーブの変形がとてもわかりやすくできるのでデザイナーばかりでなく

エンジニアの方でもスプラインカーブが扱えます。 

 

3のチューブサーフェスはカーブ、サーフェスのエッジ、ソリッドの稜線などを選択するだけで

パイプ状の面を作成する機能です。 面の形状は両端の直径指定、変化率のコントロール、

スケッチでの形状コントロールなど多岐に可能です。普通に使えばただの回転面コマンド

ですが、デザインモデリングのフィレットのR尻定義に使うことができます。

 

基本面を作成後、基本面と基本面を互いにトリムします。そうするとピン角の立ったデザインが

できるので、その稜線上にチューブサーフェスを作成し、そのサーフェスでさらに基本面を

トリムします。それでフィレットのR尻ができます。

 

4のブレンドサーフェスを使うとサーフェス間に簡単にG2連続・G3連続なフィレットが

作れます。

3のチューブサーフェスでトリムしたサーフェス間に使うと効果的です。

 

5のコニックサーフェスを使うと円弧状のフィレットではなく弓状の少し膨らんだC面状の

フィレットが作成できます。パラメータの変更でC面から円弧フィレットへの遷移形状、

スケッチを用いた面遷移コントロールが可能です。

どちらもフィレットの断面形状遷移が「スパインに垂直」に定義できます。

 

Pro/Eをご存知の方なら「可変断面スイープ」と同じように形状作成が可能といったほうが

伝わり易いかと思います。可変断面スイープでは断面に円錐カーブやスプラインをスケッチ

する必要がありますが、GW3Dのサーフェスは断面スケッチは必要ありません。GW3Dの

パラメータですべて変形できます。

またPro/Eの優れた機能に「リレーション」がありますが、コニックサーフェスにはスケッチを

利用した断面遷移コントロール機能がありますので、リレーションと同じように形状コント

ロールが可能です。

 

ミッドレンジCADはサーフェス機能の自由度でハイエンドCADに差をつけられていました。

SOLIDWORKSでもGW3Dfeaturesを使えばここまでサーフェスコントロールが可能に

なりましたので、モデリング機能だけで見ればハイエンドCADの優位度はなくなってきたと

言えます。